2026年のウールラグ選び:品質・価格・お手入れがわかるバージンウールガイド
ウールラグは、すぐに選べそうに思えます。少なくとも、ぱっと見たかぎりでは。色は好みで、サイズも合い、価格も予算内。ところが、バージンウール、手で織られたラグ、ハイランドウール、ハンドタフト、ビスコース入りのウールといった言葉が出てくると、よく似ていたはずの2枚のラグが、急にそれほど似ていないように見えてきます。
だからこそ、もう一度じっくり見る価値があります。
よいウールラグが、いちばん高価なものとは限りません。また、ウール100%という表示だけでは、品質の良し悪しはわかりません。決め手になるのは、素材、仕上がり、パイルの高さ、サイズ、用途がどう組み合わさっているかです。
このガイドでは、2026年にウールラグを買うときに本当に大切なポイントをご紹介します。繊維の専門用語を並べることも、「これがいちばん」と一律におすすめすることもしません。
さっそく比べてみたい方は、こちらのバージンウールのラグから、素材、サイズ、色、厚さ、お部屋、製法ごとにお選びいただけます。
ウールラグを買う前に知っておきたいこと
色や柄にひと目ぼれする前に、次の6つをチェックしてください。
素材、品質、製法、パイルの高さ、サイズ、そして価格です。
なぜでしょうか。寝室に敷くラグと、ダイニングテーブルの下に敷くラグとでは、求められる役割が違うからです。手結びのオリエンタル絨毯と機械織りのウールラグを比べても、あまり意味がありません。そして、300 x 400 cm のラグは、200 x 300 cm のラグと比べて、単純に2倍の面積になります。
ひとつずつ確かめていけば、ラグ選びはぐっと簡単になります。
1. 素材とウールの種類
「ウールラグ」と聞くと、意味ははっきりしているように思えます。けれども、いつもそうとは限りません。
ですから、まず確かめたいのは次の点です。ふだん足がふれる面は、実際には何でできているのでしょうか?
ラグでは、この区別がとくに大切です。欧州連合の繊維製品表示規則では、ラグの繊維組成は足がふれる面(使用面)について示すものとされ、それ以外の構造部分は、この表示に含めなくてもよいことになっています。つまり、パイルがバージンウール100%であっても、ラグのすべての部分がウールでできているとは限りません。
バージンウール
バージンウールは、単なる宣伝文句ではありません。この名称は欧州連合で定義されています。簡単にいうと、それまで一度も完成品に使われたことがなく、過去の使用によって傷んでいないウールのことです。
知っておきたいのは、一定の条件のもとでは、ほかの繊維と混ぜたウールにもこの名称を使えるという点です。その場合は、組成をすべて表示する必要があります。だからこそ、パーセント表示に目を通しておく価値があるのです。
メリット:弾力があって心地よく、ウールらしい風合いがあり、いろいろな場所で使えます。
注意点:使いはじめは毛抜けすることがあり、価格も一般的な合成繊維のものより高くなりがちです。
クルクウール
名前は似ていますが、コルクとは関係ありません。この言葉を目にするのは、主に上質な伝統的絨毯です。やわらかく繊細な質感が高く評価されています。
メリット:きめ細かな手ざわりで、緻密な柄の結びに向いています。
注意点:たいていは高級な価格帯のもので、そのぶん価格も高めです。
ハイランドウールまたはチベットウール
これらのウールは、ネパールやチベットのラグでよく目にします。とくに細い上質なウールと比べると、やや太く、しっかりした手ざわりに感じられることがあります。
でも、それは必ずしも欠点ではありません。
そもそもリビングのラグに、マフラーと同じ性質が求められるわけではありません。少し太めの繊維は、ラグにとってむしろ好都合なこともあります。丈夫さが求められる場所なら、なおさらです。
ニュージーランドウール
モダンなウールラグでは、ニュージーランドウールであることがよく強調されます。とはいえ、産地だけでラグの品質が決まるわけではありません。
よいウール+雑な仕上げ=やはり、よいラグとはいえません。
ですから、糸、密度、パイル、製法にもあわせて目を向けてください。
ウールとシルク
この組み合わせで大切なのは、たいてい繊細さと光の表情です。
シルクを使うと、柄や一部分がより華やかに輝き、細かな表現もしやすくなります。
メリット:上品な光沢と、なめらかな表面。
注意点:価格が高めで、多くの場合、お手入れにもより気をつかいます。
ビスコースやバンブーシルク入りのウール
ビスコース、いわゆるバンブーシルクは、光沢のあるアクセントによく使われます。
美しいでしょうか?もちろんです。
扱いやすいでしょうか?いつもそうとは限りません。
ビスコースは、ウールよりも湿気に弱い繊維です。そのため、ウール用ケア製品の認証団体であるウールセーフは、混紡のラグでは、よりデリケートなほうの繊維に合わせてお手入れするようすすめています。
ウールとコットン
たとえば、表から見えるパイルはウールで、土台となる織りの部分にはコットンが使われていることがあります。
これはごく普通のことです。大切なのは、素材表示が何を示しているのかを理解しておくことだけです。
ウールの混紡
混紡だと、それだけで品質が劣るのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。
別の繊維が加えられる理由は、光沢、質感、形の安定、手ざわり、あるいは狙った価格に収めるためなど、じつにさまざまです。
ですから、こう尋ねるだけで終わらせないでください。
「ウール以外に、何か入っていますか?」
そうではなく、こう尋ねてみてください。
「なぜこの繊維が入っているのですか?それによって何が変わるのですか?」
さまざまな天然繊維を比べてみたい方は、天然繊維ラグもあわせてご覧ください。
2. 品質と製法
ここからは、じっくり見ることで差がつくポイントです。
ベージュのウールラグが2枚、並んでいるところを想像してみてください。どちらもウールでできていて、どちらもサイズは 200 x 300 cm です。
それでも、一方のほうがずっと丁寧に仕上げられていることがあります。
その違いは、どこで見分ければよいのでしょうか?
まずはパイルを見てください。密度が高く、均一に見えますか?ゆるんだところが目立って多くありませんか?糸や表面の手ざわりはどうでしょうか?
そのうえで、細かな点を確かめます。
- サイドの縁は、きれいに仕上げられていますか?
- フリンジや両端の処理は整っていますか?
- 裏面は、きれいに仕上がっていますか?
- 密度は、そのラグの種類にふさわしいものですか?
- ラグ全体として、しっかりした印象を受けますか?
このとき覚えておきたいのは、手仕事が、ミリ単位まで正確に見える必要はないということです。手でつくられたラグでは、小さな不ぞろいも、その個性の一部であることが多いのです。
重さも手がかりになります。ただし、正しく比べた場合に限ります。毛足の長さが 20 mm のウールラグと、平らなキリムとでは、重さが違って当然です。ですから、重いほど品質がよいとは限りません。
では、製法についてはどうでしょうか?
| 製法 | どんなつくりか | チェックしたい点 |
|---|---|---|
| 手結び | パイルが、一つひとつの結び目からできています | 素材、結び、裏面、全体の仕上がり |
| 手で織る | 経糸と緯糸を織り合わせてつくります | 織りの密度、端の仕上げ、組織の均一さ |
| ハンドタフト | 専用の道具で、基布に糸を打ち込みます | パイル、裏面の構造、使われている素材 |
| 機械織り | 自動化された工程で、均一に生産されます | 素材、密度、重さ、仕上がり |
手結びには、たいへんな手間がかかります。こうしたラグはとても長持ちすることがあり、結びが細かければ、とりわけ緻密な柄を楽しめます。
ただし、よく知られた目安をうのみにするのは禁物です。「結び目が多いほどよい」という考え方は、そのままでは正しくありません。
ノット密度が高ければ、より細かな柄を描けます。けれども、それだけでは、ウールが上質かどうかも、ラグ全体がよく仕上げられているかどうかもわかりません。
手で織られたラグには、また違った個性があります。平らなもの、目の詰まったもの、凹凸のはっきりしたものまで、さまざまです。このつくりがお好みなら、手で織られたラグの一覧で、いろいろと見比べてみてください。
さらに平らなことが多いのが、キリムラグです。平織りのキリムには昔ながらの深いパイルがないため、密度の高いハイパイルのラグとは、まったく別の種類といえます。
では、機械織りはどうでしょうか?
必ずしも劣るわけではありません。
現在の商品を見ても、バージンウール100%の機械織りラグが販売されています。つまり、製法だけで素材の品質が決まるわけではありません。
むしろ、こう問いかけるほうが役に立ちます。
仕上がりは、価格や素材、そして考えている用途に見合っていますか?
3. パイルの高さと厚さ
毛足は短いほうがよいのでしょうか、それとも長いほうがよいのでしょうか?
まずは、ふだんの暮らしを思い浮かべてください。
ダイニングテーブルの下なら、たいていは毛足の短いラグのほうが気楽です。椅子を動かしやすく、食べこぼしもさっと掃除機で吸い取れ、家具も深く沈み込みにくいからです。
寝室では話が変わります。ここでは、もっとやわらかく、ふっくらとしたラグを選んでもかまいません。
毛足の短いラグがとくに向いているのは、次のような方です。
- こまめに掃除機をかける方
- ラグの上で椅子をよく動かす方
- ドアが上を通る場所にラグを敷く方
- お手入れのしやすさを重視する方
ぴったりのラグは、毛足の短いラグからお選びいただけます。
毛足の長いラグを選ぶとよいのは、次のような方です。
- とくにやわらかな踏み心地を求める方
- 寝室や、落ち着いたくつろぎのコーナーでラグを使う方
- あえてボリュームと質感のあるラグを探している方
それなら、毛足の長いラグもぜひご覧ください。
ただし、パイルが長くなるほど、たいていは掃除機がけに手間がかかり、食べこぼしも入り込みやすく、家具の跡もはっきり残るようになります。
床暖房があるかどうかも、選ぶときの大切なポイントです。
決め手になるのはウールだけではなく、ラグ本体、裏地、そして使う場合はラグ用の下敷きまで含めた全体の構造です。たとえば、現在販売されている 200 x 300 cm のバージンウールのラグには、販売店が床暖房対応と明記しているものがあります。こうした商品ごとの表示こそ、確かめていただきたいポイントです。
4. サイズ、形、色、使う場所
まずは測ってから、ご注文ください。
当たり前のことのようですが、あとで困らずに済みます。
200 x 300 cm のウールラグは、面積が6平方メートルあります。300 x 400 cm になると、12平方メートルにもなります。
面積は2倍。そのぶん素材も多く使われ、たいていは価格も大きく変わります。
取り扱いサイズには、たとえば次のようなものがあります。
- 120 x 180 cm
- 150 x 200 cm
- 170 x 240 cm
- 200 x 300 cm
- 250 x 350 cm
- 300 x 400 cm
どれがふさわしいかは、お部屋と家具の配置によって決まります。
形についても、実用本位で決めてかまいません。長方形のラグは、多くの一般的な間取りになじみます。細長いスペースには、ランナーラグが合います。丸形や楕円形は、ソファまわりやダイニングなど、特定の場所を視覚的にまとめたいときに、おもしろい選択肢になります。
では、色はどうでしょうか?
色については、「正解」や「不正解」はずっと少なくなります。
ベージュ、ホワイト、グレー、ブラウンは、たいてい落ち着いた印象になります。レッド、グリーン、ブルー、イエローは、より強いアクセントになります。ブラックはシャープでグラフィックな印象に、マルチカラーはより生き生きとした印象になります。
それでも、実用面では違いがあります。とても明るい無地のラグでは、シミが目につきやすいことが多いのです。杢調や柄のある表面なら、日々の小さな汚れも目立ちにくくなります。
ただし、忘れないでください。
色は好みの問題。仕上がりは品質の問題です。
5. 価格とコストパフォーマンス
あるウールラグは300ユーロ、別のウールラグは1,500ユーロ。この差はどこから来るのでしょうか?
その理由は、ひとつではありません。
価格は、いくつもの要素が重なって決まります。
- ウールの品質と、ウールが占める割合
- サイズ
- 使われている素材の量
- 製法
- かかる手間
- 密度
- シルクなど、ほかの繊維の割合
- 柄とデザイン
- ブランドと価格帯の位置づけ
ですから、いちばん大きな値引きが、そのままいちばんお得な買い物とは限りません。
たとえば現在、160 x 230 cm の手で織られたバージンウールのラグが、約180ユーロで販売されています。一方で、素材もサイズも同じカテゴリーのほかのモデルには、これよりかなり高いものもあります。
つまり、価格だけでは全体の半分しか見えてきません。
できれば、次の条件をそろえて比べてください。
同じサイズ+似たつくり+同等の素材。
そうしてはじめて、価格を比べる意味が出てきます。
6. お手入れと、毎日の使いやすさ
ウールラグにはお手入れが必要です。とはいえ、難しく考える必要はありません。
いちばん大切な習慣は何でしょうか?定期的に掃除機をかけることです。
そうしないと、砂やほこり、小さく硬い粒子が、パイルの奥へと入り込んでしまいます。ウールセーフは、デリケートな天然繊維のラグには、定期的にしっかり掃除機をかけることをすすめています。ループパイルの場合は、強いブラシを使わず、吸引だけで掃除するのが基本です。
では、コーヒーやジュースをこぼしてしまったときは、どうすればよいでしょうか?
ごしごしこすらないでください。
吸い取って、軽く押さえて、落ち着いて対処しましょう。
強くこすると、シミが広がったり、表面の風合いが変わったりすることがあります。デリケートな混紡繊維の場合は、さらに注意が必要です。
新しいウールラグは毛抜けしますか?
とくに使いはじめは、ある程度の毛抜けが起こることがあります。だからといって、そのラグの品質が悪いとは限りません。
大切なのは、その後の変化です。少しずつ減っていきますか?それなら問題ありません。いつまでも大量に抜け続けたり、地が見えるほど薄い部分ができたりしていませんか?その場合は、詳しく確かめてみる価値があります。
また、毛玉(ピリング)は、ふつうの毛抜けとは別のものです。摩擦によって、表面に繊維の小さな玉ができる現象です。
では、虫食いはどうでしょうか?
ウールは、イガなどの衣類害虫の幼虫に食べられることがあります。とくに狙われやすいのは、長いあいだ動かさない静かな場所です。
ですから、ときどきソファの下ものぞいてみてください。
定期的な掃除機がけ、ときどき家具を動かすこと、ラグの縁の点検。どれも簡単ですが、理にかなった対策です。
価値のある手結びのラグやひどいシミ、デリケートな混紡繊維の場合は、家にあるものを3種類も試すより、プロのクリーニングに任せるほうが賢明なことが少なくありません。Morgenland では、ラグのクリーニングと修理を承っています。サービスはドイツで行っているため、海外からご依頼の場合は、ラグをお送りいただく必要があります。
どのお部屋に、どんなウールラグが合いますか?
寝室は廊下とは違いますし、ダイニングもリビングとは違います。
わかりきったことに思えますが、ラグ選びではこの違いがとても大きいのです。
| お部屋 | 気をつけたい点 | たいてい向いているもの |
|---|---|---|
| リビング | 心地よさ、動線、家具の重み | 密度が高く、丈夫なパイル |
| 寝室 | やわらかさ、心地よさ | やや毛足の長いものもおすすめ |
| ダイニング | 椅子、食べこぼし、お掃除 | 毛足が短めで、密度の高いパイル |
| 廊下 | 人の行き来の多さ | 丈夫で、薄めのもの |
| キッチン | シミと湿気 | 毛足が短く、しっかりしていて、お手入れしやすいもの |
| 子供部屋 | 遊び、食べこぼし、こまめな掃除機がけ | 丈夫で、毛足が長すぎないもの |
リビングでは、たいていほどよいバランスが求められます。やわらかさは欲しいところですが、ソファやローテーブル、毎日の動線にも耐えなければならないからです。ぴったりの一枚は、こちらのリビングラグからお探しください。
寝室では、心地よさをもっと優先してかまいません。やわらかめ、あるいは少し長めのウールのパイルが、ここではとても心地よく感じられます。ぴったりのものは、寝室ラグのなかから見つけられます。
ダイニングテーブルの下では、たいてい実用性が優先されます。毛足が短ければ、椅子を動かしやすく、食べこぼしも掃除機で吸い取りやすくなります。こうした場所には、ダイニングラグが向いています。
廊下では、丈夫さが大切です。毛足が長くふかふかのウールラグは、ここではすぐに、楽しさよりも手間のほうが大きくなりがちです。よりフラットな廊下ラグのほうが、日常使いには向いていることが多いでしょう。
キッチンでも、ウールが絶対に使えないわけではありません。ただし、ラグを敷く場所はよく考えてください。シンクやコンロのすぐ前では、乾いたダイニングスペースに比べて、水気やシミの影響をずっと受けやすくなります。ここでは、毛足が短く、お手入れしやすいもののほうが、たいてい実用的です。
子供部屋でも、考え方は同じです。やわらかさは大切ですが、毎日使いやすいことが前提です。毛足がとても長いと、小さなおもちゃの部品や食べこぼしを、困ってしまうほどしっかりため込みます。
2026年、よいウールラグはいくらするのでしょうか?
ひと言で済ませるなら、「500ユーロ」となるでしょう。
でも、正しい答えは「条件しだい」です。
サイズと製法によって、価格は大きく変わります。
2026年9月時点のドイツの販売例を見ると、それがよくわかります。たとえば、手で織られたバージンウールのラグは、160 x 230 cm のもので、現在およそ180ユーロで販売されています。同じく手で織られたモデルで 200 x 300 cm のものは、最近の価格比較でおよそ670ユーロでした。同時に、バージンウール100%の 200 x 300 cm のモデルには、手結びのものにも機械織りのものにも、およそ680〜750ユーロの販売例があります。つまり、セールや販売店ごとの価格設定によって、通常の価格の目安は大きく揺らぐことがあるのです。
さらに 300 x 400 cm になると、価格の幅はいっそう広がります。現在の販売例では、毛足の長いウールラグの一部が数百ユーロ、手で織られたバージンウールのラグが約1,000ユーロ、そして手で織られたほかのモデルには2,700ユーロを超えるものもあります。
これらは、あくまで現在の市場での例であり、決まった平均価格ではありません。
| 例 | 現在の目安 | ここからわかること |
|---|---|---|
| 手で織られたバージンウール、160 x 230 cm | 現在の販売例で約180ユーロから | セールによる価格の変動が大きい |
| 手で織られたバージンウール、200 x 300 cm | 現在の例で約670ユーロ | サイズが大きいほど、必要な素材が大幅に増える |
| バージンウール100%、200 x 300 cm | 現在の例で約680〜750ユーロ | 製法だけで販売価格が決まるわけではない |
| ウールラグ、300 x 400 cm | 価格の幅がとても大きい | 面積、構造、素材が価格をとくに大きく左右する |
では、ここから何を読み取ればよいのでしょうか?
こう考えるのではありません。
「よいウールラグなら、最低でも○ユーロはするはずです」
そうではなく、こう考えてください。
「このサイズ、この素材、この製法なら、この価格は納得できますか?」
そう考えるほうが、よりよい買い物につながります。
ご自身に合うウールラグはどれでしょうか?
結局のところ、繊維の知識を試すテストに合格する必要はありません。
はっきりした優先順位がいくつかあれば、それで十分です。
ウールらしい風合いを、なにより大切にしたいですか?
それなら、バージンウールの割合が高いもの、あるいはバージンウール100%のものから探すとよいでしょう。
とくに繊細な柄や、ほどよい光沢がお好みですか?
その場合は、ウールとシルクを組み合わせたラグも検討してみてはいかがでしょうか。
ダイニングテーブルの下に敷く予定ですか?
毛足が短く、密度が高く、お手入れしやすいものを目安にしてください。
寝室用に、心地よいラグをお探しですか?
それなら、パイルはもう少しやわらかく、長めでもかまいません。
手仕事を大切にしたいですか?
でしたら、手結びのものや、手で織られたものを、じっくりご覧ください。
なによりも、手軽に比べたいですか?
よくできた機械織りのウールラグが、正解ということもあります。
では、色については?
色は、純粋にお好みで選んでかまいません。
購入前チェック:ご注文の前に確かめたい10の質問
ウールラグをカートに入れる前に、次の点をさっと確認してください。
- 足がふれる面(使用面)は何でできていますか?
- バージンウールですか?ほかのウールですか?それとも混紡ですか?
- ほかにどんな繊維が含まれていますか?
- どのような製法でつくられたラグですか?
- パイル、端、裏面は、きれいに仕上がっていますか?
- パイルの高さは、家具やドア、お掃除の仕方に合っていますか?
- サイズは、本当にお部屋に合っていますか?
- 必要な場合、床暖房に対応していますか?
- その素材には、どんなお手入れが必要ですか?
- 価格は、サイズや素材、製法に見合っていますか?
これらの質問に答えられれば、ラグ選びはぐんと簡単になります。
あとは、ウールラグを、毎日の暮らしで本当に大切な条件で絞り込みながら、ねらいを定めて探してみてください。
まとめ:いちばんよいウールラグとは、なによりご自身に合うラグです
いちばん高価なラグが、いちばんよいラグとは限りません。いちばんやわらかいラグも、同じです。そして、バージンウール100%であることさえ、品質という問いの一部にしか答えてくれません。
よいウールラグは、素材、仕上がり、製法、パイルの高さ、サイズ、用途がうまくかみ合ってこそ生まれます。
ダイニングテーブルの下とベッドの横とでは、大切にしたいことが違います。300 x 400 cm のラグと小さなラグとでは、価格を比べる意味がありません。そして、ウールとシルクの混紡は、丈夫で密度の高いバージンウールのラグとは、別の役割を果たします。
ひと言でいえば、表示ラベルだけで選ばないでください。
そのラグがお住まいで実際にどう使われるのかを考えて、お選びください。
ウールラグの購入に関するよくあるご質問
1. ウールとバージンウールの違いは何ですか?
バージンウールは、ウールのなかの特定の種類です。生きている羊から刈り取られ、それまでほかの繊維製品に使われたことのないウールを指します。これに対して「ウール」という言葉は、もっと広い意味をもっています。
購入する側にとっては、バージンウールはよい品質の目安のひとつにはなるものの、それだけでラグのすべてがわかるわけではない、ということです。仕上がり、糸、密度、製法も、同じくらい大切です。
2. バージンウール100%のラグなら、必ず品質がよいのですか?
いいえ。バージンウール100%というのは、まず素材を表すもので、品質全体を表しているわけではありません。
バージンウールだけでできていても、つくりがゆるかったり、密度が低かったりするラグはあります。反対に、混紡素材でも、丁寧につくられたウールラグなら、とても長持ちすることがあります。
ですから、いつも全体を見て判断してください。
- 素材
- 仕上がり
- パイル
- 密度
- 製法
- 裏面と端
まとめると、よいウールは土台です。そのウールをよいラグに仕上げるのは、丁寧な仕事です。
3. 上質なウールラグは、どこで見分けられますか?
まずは仕上がりをご覧ください。パイルは均一に見えますか?サイドの縁や両端は、きれいに処理されていますか?ラグ全体に、しっかりした印象がありますか?
裏面も見ておく価値があります。ラグがどのようにつくられているのかが、裏側からわかることも多いのです。
手結びのラグなら、ノット密度にも注目するとよいでしょう。ただし、ここでも同じことがいえます。結び目が多いからといって、品質が高いとは限りません。ウールの質、仕上がり、デザインがそろってこそ、よいラグになります。
4. よいウールラグは、いくらくらいしますか?
価格は、サイズ、素材、製法によって大きく変わります。
機械織りのウールラグなら、数百ユーロほどのこともあります。手で織られたラグやハンドタフトのラグは、それより高いことがよくあります。手結びのラグは、とくに大判のものや細かな仕事のものになると、かなり高価になることがあります。
ですから、価格だけを比べないでください。200 x 300 cm のラグと 120 x 180 cm のラグを比べても、意味がありません。
むしろ、次のように考えてみてください。
その価格は、サイズ、素材、製法に見合っていますか?
5. 新しいウールラグの毛抜けは、よくあることですか?
はい、使いはじめのある程度の毛抜けは、よくあることです。とくに新しいウールラグでは、最初のうち、ゆるんだ繊維が抜け落ちることがあります。
大切なのは、その後どうなるかです。時間とともに毛抜けが減っていくなら、たいていは心配いりません。反対に、いつまでも大量に毛が抜け続けたり、目に見えて薄くなった部分が出てきたりした場合は、よく確かめてください。
ヒント:掃除機は定期的に、やさしくかけてください。ごしごしこすったり、強くブラシをかけたりするのは避けましょう。
6. ウールラグは床暖房に使えますか?
多くのウールラグは、床暖房の上でも使えます。ただし、どのラグでも使えるわけではありません。
判断のポイントには、たとえば次のようなものがあります。
- パイルの高さ
- 厚さ
- 裏面の構造
- 滑り止めシート(ラグ用下敷き)
- メーカーによる表示
とても厚いラグは断熱性が高いため、床からの熱が伝わりにくくなることがあります。
ですから、ご購入の際は「床暖房対応」の表示があるかどうかをご確認ください。
7. ウールラグは、どうやってきれいにすればよいですか?
ふだんは、定期的にやさしく掃除機をかけるだけで、たいてい十分です。
シミがついたときは、すばやく対処して、こすらずに押さえるのが基本です。ごしごしこすると、シミが広がるうえ、パイルの状態まで変わってしまうことがあります。
刺激の強い家庭用洗剤や、水の使いすぎは避けてください。ウールとシルク、ウールとビスコースといったデリケートな混紡では、とくに注意が必要です。
大きなシミや、価値のある手結びのラグの場合は、プロにクリーニングを任せるほうが、多くの場合より安全です。
8. ウールの混紡は、ウール100%のラグより劣りますか?
一概にそうとはいえません。
混紡は、特定の性質を変えるために、あえて取り入れられることがあります。たとえば、シルクは光沢を増し、コットンは土台の構造の一部になり、ビスコースは装飾的なアクセントを生み出します。
「ウール100%」かどうかだけを見るのではなく、こう尋ねてみてください。
なぜ別の繊維が使われているのですか?それは、手ざわりやお手入れ、耐久性にどう影響しますか?
ウールラグを選ぶときには、パーセントの数字そのものより、こうした問いのほうが役に立つことがほとんどです。
